ロケットストーブと薪ストーブの違い
ロケットストーブと薪ストーブの初期費用や部屋の温まり方、薪の投入間隔などを比較します。
初期費用
ロケットストーブと薪ストーブの設置に必要な初期費用を計算しました。下の表はストーブ本体、煙突、炉台にかかる費用を比較したものです。
自作ロケットストーブ | 薪ストーブ | |
---|---|---|
本体代金 | 1.5万円 | 33.5万円 |
煙突費用 | 2万円 | 54万円(工事費込) |
炉台費用 | 1万円 | 32.4万円 |
合計 | 4.5万円 | 120万円 |
自作ロケットストーブ:計4.5万円
記事「室内暖房用ロケットストーブの製作費用」で紹介しましたが、下の写真のようなU字溝を使ったロケットストーブを製作した場合、約1.5万円でロケットストーブを自作できます。
(出典:ロケットストーブマニア)
また、記事「室内暖房用ロケットストーブの設置にかかる費用」で紹介しましたが、煙突は約2万円、炉台は約1万円で自作して設置できます。よって、ロケットストーブを設置するには工事費を含めて全部で約4.5万円かかります。
薪ストーブ:計120万円
一方、グランディアホーム「薪ストーブ ペレットストーブ」で紹介されていますが、バーモンドキャスティングス社の薪ストーブ「イントレピットⅡ」を専門の業者に頼んで設置してもらった場合、工事費を含めて全部で約120万円かかります。
部屋の温まり方
下の表は雑誌「ドゥーパ! 2015年12月号」で掲載していた、ロケットストーブと薪ストーブの燃焼の特徴を比較したものです。
ロケットストーブ | 薪ストーブ | |
---|---|---|
排気温度 | 煙突に触れる程度に低い | 煙突はやけどするくらい熱い |
室温度 | ムラなく暖かい | 前では熱い、離れると寒い |
灰の量 | 薪ストーブの1/5程度 | ロケットストーブの5倍 |
煙の量 | 湯気程度 | 焚きつけ時はかなり出る |
(出典:ドゥーパ!2015年12月号)
ロケットストーブは燃焼部から出る「輻射熱」と蓄熱部から出る「伝導熱」の2つで部屋をゆっくり温めます。
一方、薪ストーブはロケットストーブのような蓄熱部がありませんが、薪の投入量が多いため、輻射熱で部屋を一気に温めます。
しかし、ロケットストーブにしろ薪ストーブにしろ、エアコンやガスファンヒーターに比べれば温まるスピードは非常に遅いです。
その他
その他、ロケットストーブと薪ストーブの違いは、薪の投入間隔や専門業者の有無などがあります。
薪の投入間隔
薪ストーブの薪の投入間隔は1~2時間ごとに1回であり、空気量を減らして(機種にもよりますが)10時間以上の連続燃焼も可能です。
一方、ロケットストーブは20~30分に1回投入しないと火が消えるため、連続燃焼に苦労します。
煙突や炉台の工事
薪ストーブを設置する場合、通常は専門業者に頼んで煙突や炉台の工事を行います。また、専門業者に頼まずDIYで設置することもできます。
一方、ロケットストーブの設置を行う専門業者は存在しないため、煙突や炉台の設置は自分自身で行うことになります。