体に優しい暖房器具を比較
室内の空気を汚さずに部屋全体を暖める、体に優しい暖房器具を比較します。
メリット、デメリットを徹底比較
下の表はオイルヒーター、セントラルヒーティング、ペレットストーブ、薪ストーブといった室内の空気を汚さない暖房器具の特徴やメリット、デメリットをそれぞれ比較したものです。
オイルヒーター | セントラルヒーティング | ペレットストーブ | 薪ストーブ | |
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メリット |
動作音が静か。 メンテナンス不要。 簡単に設置できる。 |
動作音が静か。 家全体が温まる。 |
炎による遠赤外線効果で身体が芯から温まる |
炎による遠赤外線効果で身体が芯から温まる。 動作音が静か。 停電時も使用可能。 |
デメリット | 温まる範囲は限定的 | 大規模な設置工事が必要 |
設置工事が必要。 日々のメンテナンスが大変。 動作音がする。 |
設置工事が必要。 日々のメンテナンスが大変。 煙の関係で住宅密集地は設置できない。 |
初期費用 | 1万円以上 | 100万円以上 | 35万円以上 | 70万円以上 |
ランニングコスト | 高い | 高い | 低い | 高い |
その他 | 環境に優しい | 環境に優しい |
オイルヒーター
オイルヒーターとは、電気を使って本体内部の油を温め、熱を発生させる暖房器具です。
設置は簡単で、面倒なメンテナンスや動作音がほとんどなく、部屋全体を温めます。
一方、電気代が非常に高いことがデメリットです。
セントラルヒーティング
北欧の寒い地域では、暖房は基本的にセントラルヒーティングと呼ばれる、温水を利用した暖房器具が使われており、家中暖かく、空気もきれいなことが特徴です。
その温水は、中央で加熱したものを日本の都市ガスや上水道のように地下を通って街中の家に提供される仕組みのため、欧州では低コストでセントラルヒーティングが使えるのです。
一方、日本ではそのような仕組みを採用しているのは北海道の一部のみであり、セントラルヒーティングを利用するには個々人の家庭で電気やガスを使って温めるため高コストです。
北海道電力「電気料金値上げ認可の概要について」によれば、セントラルヒーティング(ヒートポンプ暖房システム)を設置しているオール電化の家庭の年間使用電力量は11,961kWh、年間電気代は281,577円(12kVA契約の場合)と試算されています。
やはり、セントラルヒーティングのランニングコストは非常に高いことがわかります。また導入するには大規模の工事が必要となり、初期費用だけで100万円以上かかります。
ペレットストーブ
ペレットストーブとは木質ペレットを燃料とするストーブです。
薪ストーブに比べて煙が少なく、操作も簡単で、温度調節も可能です。
一方、毎日掃除が必要で、1年に1回だけ煙突掃除もします。ファンによる動作音があり、静かではありません。
ランニングコストは低く、灯油ストーブと同じくらいです。しかし壁に穴を開ける設置工事が必要で、初期費用はペレットストーブ本体と工事を含めて最低でも35万円します。
薪ストーブ
薪ストーブは炎による遠赤外線効果に加えて、ゆらめく炎を見るだけでも癒しの効果をもたらしてくれます。
一方、数時間ごとに薪を投入する手間や灰の処理に加え、薪の管理、1年に1回の煙突掃除も必要です。また、薪ストーブの煙による近隣トラブルも各地で発生しており、周りに住宅がない過疎地に適した暖房器具です。
薪を購入して薪ストーブを利用する場合、ランニングコストが灯油ストーブの3倍程度かかります。また、薪ストーブ本体と設置工事を含めた初期費用は最低でも70万円、一般的には120万円必要です。