持ち運べるソーラー蓄電池を比較

ソーラーパネルと蓄電池を組み合わせた、ポータブル(持ち運びが可能な)製品を比較します。なお、家庭用電源と同じ正弦波出力または擬似正弦波出力の、そしてリチウムイオン電池が搭載された製品に限定して紹介します。

スペックを徹底比較

ソーラーパネルと蓄電池の一体型または簡単に接続できる製品は、クマザキエイム社の「SL-12H」、「SL-P28」と「SL-200」、レッツコーポレーション社の「ソーラー蓄発くん」です。

ソーラー蓄電池の比較
製品名 SL-12H SL-200
+
SL-P28
ソーラー蓄発くん
ソーラーパネル容量 30W 28W 52W
蓄電池容量 250Wh 推定222Wh 900Wh
定格出力 AC:100V
(50Hz)
DC:12V/5A
AC:100V
(50Hz)
DC:12V/2A
USB:5A/1V
AC:100V
(50Hz/60Hz)
最大出力 250W 200W 600W
充電時間
(太陽光)
12時間 12時間 不明
充電時間
(AC電源)
6時間 7時間 不明
重量 9.2kg 2.8kg+3.1kg 15kg
メリット 価格が安い USB出力端子がある。
価格が安い。
充電しながら出力可能。
パネルの変換効率が良い。
電池容量が大きい。
出力が大きい。
デメリット 重い。 非常に重い。
価格が高い。
価格 約6万円 約4万円+1万円 約33万円

(上の表は横にスクロールできます)

(価格は2017年5月時点、税込み)

それでは、上記3製品の特徴を紹介します。

クマザキエイム「SL-12H」

クマザキエイム社の「SL-12H」は、30Wのソーラーパネル+250Whの蓄電池が一体となったソーラー蓄電池です。

アタッシュケースで簡単に運ぶことができますが、発電能力は30Wしかないため、満充電するのに理論上12時間かかります。実際に私が使用した感覚では、満充電するのに晴天でも2日かかりました。

一方、価格の割に蓄電池容量が最も多いことがメリットです。

クマザキエイム社は「正弦波」出力と言っていますが、価格的に見て不可能であり、おそらく擬似正弦波出力の可能性があります。

(SL-12Hのレビューはこちらで詳しく紹介します。)

クマザキエイム「SL-P28」+「SL-200」

クマザキエイム社の28Wのソーラーパネル「SL-P28」と200Whの蓄電池「SL-200」を組み合わせると、ソーラー蓄電池として利用できます。

先ほど紹介したソーラー蓄電池「SL-12H」と違いは「軽さ」と「電池寿命」です。

まずソーラー蓄電池の「SL-12H」は9.2kgあり持ち運びに不便ですが、ソーラーパネルの「SL-P28」が3.1kg、蓄電池の「SL-200」が2.8kgのため、より楽に持ち運びが可能です。

次に、ソーラー蓄電池の「SL-12H」は本体内部に熱がこもりやすく、太陽の熱で電池の寿命が短くなります。しかし、蓄電池「SL-200」は日陰に設置することができるため電池の寿命を長く伸ばせます。

蓄電池「SL-200」に対し、クマザキエイム社は正弦波出力と言っていますが、価格的に見て不可能であり、おそらく擬似正弦波出力の可能性があります。

レッツコーポレーション「ソーラー蓄発くん」

レッツコーポレーション社の「ソーラー蓄発くん」は、52Wのソーラー発電と900Whの蓄電池の一体型です。

ソーラーパネルには単結晶を採用しているため、発電効率がよく、雨の日でも発電できます。また、充電しながら電力を出力できることもできます。

しかし価格が非常に高く、公式サイトでは43万円、私がネットで探した一番オンラインショップでも33万円します。