独立型太陽光発電は元が取れない
ソーラーパネルと蓄電池を組み合わせた「独立型太陽光発電」で自給自足生活をした場合、元は取れません。元が取れる製品は太陽熱温水器です。
電気の自給自足生活をしているご家庭の実例をもとに、太陽光の有効な活用例を紹介します
元を取るのに100年かかるが、10年以内に寿命が来る
電力会社とは契約せず、太陽光で発電した電気を使って電力の自給自足生活しているご家庭が、テレビで紹介されています。
独立型太陽光発電を220万円かけて設置した佐藤夫妻を取材したリポーターは「ペイするのに(単純計算で)100年」と述べています。
また、独立型太陽光発電に加えて上水道まで自給するシステムに500万円をかけた秋田氏にいたっては、「基本的に全自給というのはそもそもコスト的に合わない」と断言しています。
独立型太陽光発電はそれぞれの機器の耐用年数が短く、大手メーカーの独立型ソーラーパネルが10年、鉛蓄電池は2~3年で性能が大きく下がります。
本来なら、独立型太陽光発電は10年程度で元が取れないといけないのですが、実際には元がもとれる前に機器が故障または寿命を迎えます。
元が取れるのは太陽熱温水器
現在、自然エネルギーで元が取れる一般家庭向けの製品は「太陽熱温水器」です。
近年は、日本でフラットパネル式ではなく真空管式のものが登場しました。真空管式は従来のものに比べて熱効率が良く、貯湯タンクも必要なく、数年で元がとれます。屋根ではなく地上に置くことができるため、設置も簡単でメンテナンスもしやすいです。
太陽光発電に較べて、太陽熱温水器はエネルギー変換率が4~5倍
太陽熱温水器がすぐに元が取れる理由は、エネルギー変換率が50~60パーセントという高いからです。太陽光発電に較べても4~5倍の値です。
では、なぜ太陽光発電が税金などで優遇されているのでしょうか?
答えは報道ニュース「メガソーラーで電気代は上がるが、孫正義は儲かるで紹介されていますが、ソフトバンクなどの一部の企業が税金や補助金で儲けるためです。
自給率50パーセントの方が環境・家計・経済に良い
独立型太陽光発電で電気を100パーセント自給すると、余った電気を捨てることになります。
一方、自給率50パーセントを目指し、独立型太陽光発電に50パーセントを投資し、もうあと50パーセントを省エネ家電や太陽熱温水器など、エネルギーを効率良く使う製品を買ったほうが、環境・家計・経済に良い効果をもたらします。